ネムルバカ
どうもこんにちは。お久しぶりですのすけです。
要望なくても、安くて良い漫画を皆様にお届けする企画の第二弾
今日の漫画は、これ。石黒正数『ネムルバカ』
¥108 (BOOKOFF価格)
モラトリアムの先輩後輩女子大生2人が、相部屋で寮生活しながら
ぐーたらな日々の中で、お互いの存在の大切さに気付いていく…
って感じの、でも基本的には大学生の底辺生活が繰り広げられます
(海老の身のない、天かすだけで作った天丼…)
バンドやってて語り口もロックな割に、常識的な面もある「先輩」鯨井ルカと
ツッコミ役にみえて、どこか天然な面もある「後輩」入巣柚実
基本は大したことないドラマが展開していく
「入巣柚実の成績表とかけましてぇ 干した布団と解きます」
「その心は?」 「フカフカ(不可不可)です」「上手いっ」
まぁ、先輩と後輩のやりとりは味があって面白いんだけど
そこまで大きな物語にはならない
将来についての悶々とした悩みなども挟みつつ
一見108円らしい、抑揚のない物語になるんだけど
終盤以降、バンドやってた先輩がふとした事からデビューする事になり
寮を出て一人暮らしすることになる
離ればなれになっていく二人の心(別に付き合ってたとかじゃないんだけど)
徐々にビッグスターになっていく先輩を見ながら、どこか寂しさを感じていた後輩入巣
そんな中で、ある日届いたライブのチケット
ライブに行った入巣が見たのは―――…
今は有名な『それでも町は廻っている』の作者の、連載初期に書いた一冊完結の物語
ぱっと読んだ印象だと、大学生らしい自由さと底辺さを「あ~あるある」って感じるお話なんだけど
終盤の物語から、お互いをどれだけ大切に思ってたのかが垣間見えるという
絵柄からは想像できない深いテーマが描かれています
別の短編を買った時に、この最後のコマが載っていて気になったのが始め
100円台で買える割に、漫画好きな人には「なんかとっておきたい」と思わせるような
不思議な味わいのある漫画です
主人公達の住んでいる寮が『冴羽(女子)寮』って名前だったり
各話のタイトルが『ネムルバカ』→『バカショージキ』→『ジキューセン』と二文字しりとりになってたりと
色々と遊び心が多いのが面白い
いやぁ~、面白い漫画は探せばまだまだあるんですよ、ホントにマジで!
流行りの漫画だけじゃない、自分だけの「お気に入り」を探してみませんか?
以上、のすけがお送りしました